記事: 「妊婦様」という言葉に、モヤっとした話

「妊婦様」という言葉に、モヤっとした話
「妊婦様」という言葉を、知っていますか。
第一子を妊娠していたころ、SNSで初めてこの言葉を目にしました。妊娠を理由に、周りに配慮を求めすぎる人。そんな意味を込めて、揶揄するように使われている言葉です。
正直に言うと、腹が立ちました(笑)
知ったのは、妊婦になってから
妊娠も結婚もしていなかったころ、街で妊婦さんを見かけて「妊婦様」だなんて思ったことは、一度もありませんでした。
だから、そう感じる人がいるという事実に、まず驚きました。そして、悲しくなりました。
私がこの言葉を知ったのは、自分が妊婦になってから。
初めての妊娠で不安なことや知りたいことがたくさんあり、スマホで検索魔になっていたからか、SNSも妊婦向けの投稿がやたら目に入るように。その時に知った言葉のひとつです。
席を譲ってもらえたら、うれしかった
妊娠初期は、お腹がまだ目立ちません。でも体の中では、いろいろなことが起きていました。
長い時間立っているのがつらい。満員電車では気分が悪くなる。少し押されただけで、お腹は大丈夫かなと怖くなる。
そんなとき、席を譲ってもらえたら、本当にうれしかったです。
とはいえ、譲ってもらって当たり前だとは思っていません。優先席には、優先してほしい理由がある人がたくさんいます。体調が悪そうな方、お年寄りの方、けがをしている方、ヘルプマークをつけている方、小さな子どもを連れた方。
私は、基本的に電車に乗るときは、マタニティマークをわかりやすいところに付け、優先席の近くに乗るようにしていました。1〜2駅だけ乗る時や体調のいい日は、近くに立っていても、ほかの方に席を譲ることもありました。
妊婦は、本当は「妊婦様」でいいのでは?
賛否はあると思います。でも私は、こう思っています。
妊婦は、本当に「妊婦様」でいいのではないか、と。
お腹の中で、命を育てている時期です。少しくらい大事にされても、いいはずです。
「妊婦様」と揶揄している人の多くは、自分自身が席を必要としている人ではないように思います。
見た目ではわからなくても、立っているだけで精一杯の人がいる。そこに想像が届いていないのだとしたら、少しさみしい気持ちになります。
現実の電車は、思っていたより優しかった
では、実際の私の妊娠生活はどうだったかというと。
優先席の近くに乗っていたからか、10回のうち9回くらいは、席を譲ってもらえました。妊婦だからと嫌な態度をとられたことも、わざと席を譲ってもらえなかったこともありません。ほとんどの方が、やさしい笑顔で対応してくれました。
SNSでは、「妊婦様」という声がたくさんあるように見えます。でも、もしかしたら少数派なのかもしれない。電車の中で出会った人たちを思い出すと、そう感じます。
もちろん、実際につらい思いをした方がいることも知っています。私はたまたま、周りに恵まれていただけなのかもしれません。
ほんの少しだけ、耐えてもらえたら
私の意見が、すべてではないと思っています。疲れている日に立ち続けるのは、誰だってつらい。「妊婦様」と思ってしまう人の気持ちも、想像できなくはありません。
それでも、ほんの少しだけ、耐えてもらえるとうれしいです。
今、妊娠している方へ。「譲ってほしい」と思うことは、わがままではないと思います。
周りにいる方へ。お腹が目立たない時期にも、しんどさを抱えている人がいます。
そして、SNSの声に心が沈んだときは、画面の外の世界は、思っているよりずっと優しいかもしれないよ、ということを思い出してほしいです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
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