記事: 体の些細な不調。検索して、眠れなくなった夜の話

体の些細な不調。検索して、眠れなくなった夜の話
体調に少しでも変化や不安があると、私はわりとすぐに検索するタイプです。
生理痛がいつもと違う。左側だけ痛い。ちょっとした吐き気がある。いつもとは違う眠気がある。大きな症状ではなくても、「何か違う」と感じたら、検索窓を開きます。
検索する場所は、仕事の合間のトイレや、寝る前の布団の中などです。病院に行くほどでもない気がするし、行くとしても仕事を抜けて、予約を取って、待ち時間を含めれば半日はつぶれる。
だから、検索で「大丈夫」を確定させて、そのまま日常に戻りたい。それが本音です。
いつもと違うことが同時にいくつも起きると、検索はさらに増えます。初めて妊娠したときは特にそうでした。いつもの自分と比べようにも、比べるための「いつも」がない。
少しの不調でも、これが普通なのか、気にしたほうがいいことなのか、知りたくなります。
「これなら大丈夫」を探している
検索すれば、情報はいくらでも出てきます。似た症状の体験談も、考えられる原因も、受診の目安も出てくる。でも、その中に書かれている「自分」が見つかるとは限りません。
左側が痛い人の話を読んでも、私の痛みと同じなのかはわからない。吐き気の記事を読んでも、今の自分がどこに当てはまるのかは、画面を見ているだけでは判断できない。
それでも、もう少し探せば答えが見つかるかもしれないと思って、検索を続けてしまいます。
私が探しているのは、病名を当てることより、「これなら大丈夫」と思える安心材料なのだと思います。
検索するほど、安心から遠ざかることもある
検索で安心できることもあります。自分だけではないと知って、少し力が抜けることもある。
けれど、検索が止まらなくなるときもあります。求めていた答えと違う情報が出てくる。自分を不安にさせるような可能性まで目に入る。そこでやめればいいのに、「もっと安心できる情報があるかもしれない」と、次のページを開いてしまう。
情報が増えているのに、安心は増えない。むしろ、最初に感じた小さな不安が、検索した情報の数だけ大きくなっていく。
気づけば深夜になり、安心して眠るための検索だったのに残ったのは眠気だけ、ということもあります。
検索結果には、事実も、誤った情報も、体験談も、専門的な説明も、同じように並んでいます。
その中から、今の自分に必要な情報だけを選ぶのは、思っている以上に難しい。だから、求めていたものと違う情報や、自分をさらに不安にさせる情報には、いったん手をつけなくてもいい。
納得できるまで調べ続けることだけが、正しい向き合い方ではないと思うようになりました。最近では、自分で「あぁまたやってるよ」と苦笑いしています。
検索画面の外にも、安心の手がかりを
今、私がしているのは、気になる変化をスマホのメモに残すことです。「9月3日、左の下腹部、鈍い痛み、夕方から」。これで十分で、書くのに10秒もかかりません。
一行でも、たまっていくと見えてくるものがあります。
生理の何日前に出やすいのか。仕事が立て込んだ週と重なっていないか。検索結果の中から無理に自分を探すより、自分の記録のほうが、自分の体のことを教えてくれることがあります。
そして次に病院へ行くときは、そのメモをそのまま見せる。「いつから」「どんなふうに」を、診察室で思い出しながら組み立てなくていい。
相談できる相手がいて、相談するための材料が手元にある。この2つがそろってから、画面の中の情報だけに振り回されることは減りました。
検索をやめることが、いつも正解とは限りません。
必要な情報を探すことも、自分の体を守るために大切です。
ただ、安心を探しているのに不安が強くなっていると気づいたら、そこで画面を閉じるのもいいのではないかなと。答えの見つからないページを次々に開く代わりに、いまの自分の体に目を向けて、一行だけ書き残す。
検索すれば情報は出てくるのに、自分の体の答えだけは見つからない。そんな日は、自分の体の答えを、検索画面だけに任せなくていいのかな、なんて思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
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